
年を取るにつれて次第に痛くなってくる膝関節。膝を回しながらグルコサミン♪と言っていますが、30代以降の方も何となく膝が痛く感じることありませんか?年を取っていたくなる前に予防にもなるラクラク改善法をご紹介します。
膝関節の構造と痛みの原因
①膝関節には、関節を覆ている”包み”袋のようなもので密閉されています。
②内側の滑膜は、膝が曲がると関節液を出して、関節を滑らかに動かしてくれます。
③関節の外にある血管から酸素を取り込んでくれます。
この酸素と骨の先端の軟骨が結び付くと軟骨細胞からプロテオグリカンと言う水分を軟骨に含ませてくれる物質を作ります。実際によく歩いたり運動している人は、プロテオグリカンが倍出ることが整形外科学会で証明されています。
膝の曲げ伸ばしが不十分、運動不足になると?
a,酸素が回ってこない
b,軟骨細胞に水分が取り込まれない
c,軟骨が骨から剥がれる
これが滑膜に当たりますと、滑膜が炎症を起こして痛みが出るのです。また軟骨が剥がれてしまった関節はバランスが悪くなり変形していきます。これを『変形性膝関節症』というのです
膝が痛い方でもできる!痛く無い膝の体操方法
【変形性膝関節症でお悩みの方】
【膝が痛くて歩けない方】
にお薦めの膝の痛みが取れてくる体操をご紹介します。
痛い時は誰でも安静にしてしてしまいがちですが、膝を曲げたり荷重を掛けたりしなくてよい、夢のような体操です。
あお向け足上げ体操
①仰向けで寝た状態で、痛くない方の足を曲げておきます。

②痛い方の足は延ばしたままで10㎝ 程上げて5秒静止します。

③これを朝夕20回を目標に無理をせず行いましょう。
横向き足上げ体操
こちらは応用編で横向きで行います。
内ももの筋力アップになるので、こちらも是非やってください。
①痛い足を上にして横を向いてください。

②痛い足は延ばしたまま10cm程度上げて5秒静止します。

③これも朝夕20回目標でやっていってください。
ボール体操
サッカーボールほどの大きさのボールをお持ちください。
モモの筋力を上げていく体操です。
①足を延ばして座ります。膝を軽く曲げてボールを挟みます

②ももの力でボールをつぶします。(5秒)

③これを朝夕20回を目標に無理をせずに行いましょう。
つかまり足踏み体操
こちらは足全体の筋力向上を目的とした運動になります。
①イスなどの背もたれに捕まります。

②背もたれに捕まりながら

片足5秒間左右交互に足あげをします。反対も同様に

③こちらも朝夕20回を目標にやって見ましょう。
実際にやってみたところ・・・
以前に比べて膝周りの筋肉が落ちてきている分、いきなり20回は少しキツく感じましたが、やりきれなくはないです。
始めは無理のない回数で長く続けてください。
- 変形性膝関節症などで痛みを伴う方は無理をせずに出来る回数で。
- 膝周りの筋肉に疲労を感じる方は、ちょっと頑張れる回数が良いと思います。
4種類のうち2番目の「横向き足上げ運動」では、私は股関節が硬いのでモモの横がつりそうになりましたので気を付けてください。
4番目のつかまり足踏み体操は関節内に痛みを伴う方は「足踏み」からスタートしましょう。
ただし、膝周りに筋肉をつけることが目的なので、足を挙げることを重視しておろすときは静かにおろしてください。
足を挙げた時に背中が丸まる方は股関節も硬いので、当院ブログの「股関節腰痛」で紹介している「足パカパカ体操」も併せてやるとより効果的です。
すべてやり終えると膝周りの筋肉に効いてきますので、毎日のエクササイズとして行う時には、ながら運動として行うと長く続けやすいので、予防にもなり筋力も付いて行きます。